香典返し・法事のお返し
香典とは、故人の霊前に供える金品のことを指し、通例、香典は香典袋に入れて葬儀の際に遺族に対して差し出します。
「香典返し」はその時のお香典のお礼となります。
一方、法事でいただいた香典に対しての返礼品は、「法事のお返し」や法事の際にお持ち帰りいただく場合は「引き出物」と呼ばれます。
香典返し・法事のお返しを贈るタイミング
本来、香典は霊前に供える物なので香典返しは必要ありません。
しかしながら昨今では、忌明けに遺族が香典返しを送るケースが増えています。
忌明けとは、仏式ならば四十九日の法要後、神式ならば五十日祭を終えた後になります。また、キリスト教では忌中という概念がありませんが、死後一ヶ月後の昇天記念日のあとに香典返しを贈ります。
一方、法事のお返しは、法事に参列していただいたことへのお礼という意味合いもあります。
そのため、お返しを贈るタイミングとしては当日の法事の行事がすべて終わった時点、つまり参列者をお見送りする際にお渡しするのがよいでしょう。
香典返し・法事のお返しでタブーとされているもの
お返しものは基本的に消えて無くなるものが良いと言われていますが、その中でも「四つ足生臭いもの」と言われる「肉」「魚」などの類は避けると言われています。
また、慶事を象徴する「鰹節」や「昆布」や「お酒」なども同じようにあまり使われません。
あと、タブーというわけではありませんが、香典返しの金額がわかってしまう「商品券」もあまりお勧めできません。
特に目上の方や古くからの慣習を大事にしている方には、「商品券」でお返しをするのは失礼にあたる場合がありますので、避けたほうがよいでしょう。